Windows 10をインストールする際、なぜかエディションの選択肢が出ず、自動的に「Home」がインストールされてしまう…そんな経験ありませんか?
とくに中古PCや自作PC、また法人用PCの再セットアップ時には、Proをインストールしたいのに勝手にHomeが入るというトラブルに直面する方も多いでしょう。本記事では、Windows 10のインストール時に「エディション選択画面を強制的に表示させる方法」をご紹介します。

なぜエディション選択が出ないのか?
Windows 10のインストールメディアにはHomeとProの両方のエディションが含まれていますが、インストーラは起動時にPCのBIOS/UEFIに埋め込まれたプロダクトキーを読み取って、自動的に適切なエディションを選んでしまいます。
つまり、中古PCやメーカー製PCではHomeエディションのキーが埋め込まれていることが多く、そのままインストールを進めるとHomeが自動でインストールされるわけです。
解決策:「ei.cfg」ファイルを使う
この自動選択を無効化し、手動でエディションを選ばせる方法があります。それが、インストールメディアに「ei.cfg
」というファイルを追加する方法です。
ei.cfgの作り方
まずは以下のような内容のテキストファイルを作成します。
[Channel]
Retail
[VL]
0
このファイルをei.cfg
という名前で保存します。拡張子が「.txt」にならないように注意してください。
ei.cfgをUSBメディアに組み込む
Windows 10のインストールUSBを作成した後、その中の「sources
」フォルダに、先ほど作ったei.cfg
をコピーします。

USBインストールメディアの作り方
以下の手順でWindows 10のインストールUSBを作成しましょう:
- Microsoft公式サイトから「MediaCreationTool」をダウンロード
- ツールを実行して「別のPCのインストールメディアを作成する」を選択
- USBメモリを選んで書き込み(8GB以上の容量が必要)
インストールUSBが完成したら、sourcesフォルダにei.cfgを追加し、保存しておけばOKです。
実際のインストール手順
あとはUSBをPCに挿し、ブートしてインストールを進めるだけ。ei.cfgを追加していれば、HomeとProの選択画面が必ず表示されます。
プロダクトキーがなくても、「後で入力する」を選択すれば試用インストールも可能です。
注意点とトラブルシューティング
- ファイル名はei.cfg(拡張子まで正確に):メモ帳で作ると.txtが付くことがあるので注意。
- 場所はsourcesフォルダ直下:フォルダ構造を変えないように。
- USBメモリは必ず再認識させる:ei.cfgを追加後、書き込みエラーなどがないか確認。
おすすめのUSBメモリ
インストールメディア用にひとつ専用のUSBメモリを持っておくと便利です。コスパ重視なら以下のような商品がおすすめ。

安価で信頼性も高く、インストール用途には十分な容量があります。
まとめ:これでもう勝手にHomeが入ることはない!
Windows 10のインストール時にエディション選択が出ない原因は、BIOSに埋め込まれたキーのせいです。ですが、「ei.cfg」ファイルを追加するだけで、手動でエディションを選べるようになります。
自作PCユーザーやITサポートをしている方、また再インストールを繰り返す人は、ぜひこの方法を覚えておきましょう。
それでは、快適なインストールライフを!
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