ネットの不調を調べるときは、症状に合う道具を選ぶと調査が進みます。この記事ではARP、pathping、リソースモニターの役割と、結果を読み違えやすい点を整理します。自分が管理するWindowsパソコンでの確認を想定しています。
ARPコマンドで家庭内ネットワークを確認
コマンドプロンプトで次を実行すると、現在のARPキャッシュを表示します。IPv4アドレスと物理アドレス(MACアドレス)の対応が、接続ごとに並びます。
arp -a
インターネット アドレス 物理アドレス 種類
192.168.1.1 02-00-00-00-00-01 動的
上は説明用の架空の例です。ARPは家庭内の全端末一覧ではありません。最近やり取りしていない機器が載らないことや、古い情報が残ることがあります。表示があるだけで現在の物理接続を保証せず、知らないMACアドレスだけで侵入者とも判断できません。IPv6の近隣確認はARPとは別の仕組みです。
プリンターやNASのIPを確認するときは、機器自身の画面やルーターの端末一覧と照合します。IP競合や不正アクセスをARPの1回の結果だけで確定することはできません。この記事では表示だけを扱い、削除の -d や追加の -s は実行しません。
pathpingで経路と応答の統計を確認
pathping /n www.microsoft.com
経路を調べた後、各地点へ一定回数の問い合わせを送り、応答時間や損失率を集計します。/nは途中のアドレスを名前に変換する処理を省きます。集計には数分かかる場合があり、計算中の表示が出ていてもフリーズとは限りません。中断はCtrl+Cです。
損失率の数字だけで原因を断定しない
途中のルーターが自分宛ての調査応答を制限していても、先へ転送する通信は正常なことがあります。その地点だけ損失が高いのか、後続や宛先まで影響が続いているのかを見ます。1回の測定だけで「プロバイダーの外が故障」とは判断しません。
正常時と不調時を同じ宛先で比較し、Wi-Fi・有線・VPNの条件、発生時刻を記録します。調査の問い合わせを増やしすぎず、会社や学校では許可された範囲で実施してください。経路だけを短く確認するならtracertの使い方も参考になります。
リソースモニターでアプリの通信を確認
スタートで resmon を検索し、リソースモニターの「ネットワーク」を開きます。「ネットワーク活動のプロセス」でアプリを選ぶと、関連する通信を絞って確認できます。
「送信」「受信」「合計」の値で、その時点に通信しているプロセスを比較します。画面の単位にも注意してください。B/秒はバイト毎秒で、回線速度でよく使われるビット毎秒とは異なります。表示されるのはこのパソコンの活動で、家族の別端末全体の使用量ではありません。
クラウド同期や更新は、ブラウザーを閉じていても通信します。名前を知らないだけで強制終了せず、アプリ側の一時停止や終了を先に使ってください。保存前の作業やシステム処理を止めるとデータを失うおそれがあります。
症状別に使う道具を選ぶ
プリンターのIPv4とMACを照合するならARP、宛先までの応答を比較するならpathping、このPCの通信量が多いアプリを探すならリソースモニターです。接続先とPIDの読み方はnetstatの記事でも解説しています。
ネットワークの基礎を補う参考書
無料の標準機能で調査を始められます。仕組みも学びたい場合は、出版社の目次を見て、今知りたい内容を扱う入門書を選びましょう。以下は読了レビューではなく学習候補です。この記事にはアフィリエイトリンクを含みます。
まとめ:結果と症状を合わせて切り分けよう
ARPの一覧、pathpingの統計、アプリごとの送受信量は、それぞれ異なる材料です。表示だけで異常を決めず、同じ条件で比較して相談時に伝えましょう。画面を共有するときはIP・MAC・社内名などを伏せてください。


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