「お父さん、家の電話鳴ってたよ!」
仕事帰りにそんなふうに子どもから言われて、モヤっとしたことありませんか?
今どきスマホで何でもできる時代。でも、家の固定電話って、まだまだ契約してる家庭も多いですよね。特に役所や学校、病院との連絡には「固定番号」があると安心。でも困るのが「外出中は出られない」ってこと。留守電入ってなかったら、何の用だったのかもわからないし…。
「家の電話にスマホで出られたらなあ」
そんな思いを、実は無料アプリで実現できるってご存じですか?
この記事では、「AGEphone(エイジフォン)」というアプリを使って、家の固定電話をスマホでも受け取ったり、発信できるようにする方法を、初心者でもわかるように解説します。
設定はちょっとややこしい部分もありますが、一度やってしまえば快適そのもの。
しかも、ひかり電話や無料のIP電話サービス(FUSIONなど)と組み合わせれば、通話料もぐっと安くなる可能性もあります。
「ITとか設定とか苦手なんだよなぁ…」という40代パパにもやさしく解説するので、この記事を読み終わる頃には「俺にもできるかも!」と思ってもらえるはずです。
そもそも「AGEphone」ってなに?
AGEphone(エイジフォン)は、スマホで「IP電話」を使うための無料アプリです。
もっとざっくり言うと、「スマホで固定電話を使えるようにするアプリ」と考えてOKです。
スマホに「家の電話番号」を設定できる?
AGEphoneは、インターネットを使った通話技術「SIP(Session Initiation Protocol)」を利用しています。これによって、自宅のひかり電話ルーターやIP電話サービスと連携することで、スマホがまるで家の電話の子機のように振る舞うことができます。
つまり、AGEphoneを設定すれば、
- 家の電話番号宛の着信 → 外出先のスマホで受信可能
- スマホからの発信 → 家の電話番号でかけられる
という使い方ができるんです。
iPhoneでもAndroidでも使える?
AGEphoneは、iOS(iPhone/iPad)とAndroid両方に対応しています。
App StoreやGoogle Playからインストール可能で、基本機能は無料で使えます(※広告もナシ)。
設定画面は少し専門用語が多くてとっつきにくい印象ですが、慣れてしまえばとてもシンプル。この記事では、この設定方法も画像つきで後ほど紹介します。
なぜAGEphoneが初心者におすすめ?
実はIP電話を使えるアプリって他にもたくさんあります(Bria、Zoiper、Linphoneなど)。
でも、その中でもAGEphoneが初心者にとって優しい理由は以下の通り:
- 日本語対応(設定項目もすべて日本語)
- 国内ユーザーが多く、情報も探しやすい
- 音質が比較的安定している
- 余計な機能がなく、シンプルに使える
AGEphoneを使うために必要なもの
「AGEphoneって便利そうだけど、何を準備すれば使えるの?」
そう思った方のために、必要なものをわかりやすくリストアップして解説します。すべて揃えれば、スマホが“家の電話の子機”になりますよ。
1. SIPアカウント(SIP ID・パスワード)
AGEphoneは、SIPアカウントと呼ばれる「電話番号の代わりになるID」で動作します。これがないと設定できません。
主な取得方法:
- NTTひかり電話(PR-500KI、RT-500KIなど)に付属のSIP情報
- FUSION IP-Phone SMART(無料で取得可能)
- その他、OCNなどのIP電話サービス
2. インターネット回線とルーター
スマホとルーターをWi-Fiで接続して、AGEphoneが通話データを送受信できるようにします。
ひかり電話の場合は、NTTのルーター(例:PR-400NEなど)で設定画面にアクセスし、SIP情報を確認する必要があります。
3. スマートフォン(iPhoneまたはAndroid)
AGEphoneのアプリはiOS、Androidのどちらにも対応。
古いスマホでも比較的動作しますが、通話品質を安定させたい場合は新しめの機種を推奨します。
4. 必要に応じてポート開放 or DDNS設定
自宅の外からスマホでAGEphoneを使いたい場合は、ルーターの設定を変更する必要がある場合も。
- 外部アクセスにはポート開放が必要(SIP/UDP:5060など)
- グローバルIPが変わる場合はDDNS(動的DNS)で安定接続
初心者にはここが最大のハードルですが、詳しくはこのあと具体的に解説します。
おすすめルーター(Amazonアフィリエイト)
AGEphoneでの安定運用には、SIP設定が可能なルーターが便利。以下のような機種がおすすめです:
※商品は中古のため在庫が変動します。見つけたときが買い時です。
基本構成図と設定の流れ
AGEphoneを使ってスマホで家の電話を受ける・かける仕組みって、一見ややこしそうに感じますよね。でも、図で見ると意外とシンプルなんです。
以下のような構成で、自宅の電話とスマホがつながります:

この構成の中で中心的な役割を果たすのが「ルーター」と「SIPアカウント」です。順を追って見ていきましょう。
ステップ1:スマホにAGEphoneをインストール
まずはお使いのスマホにAGEphoneアプリを入れましょう。App StoreまたはGoogle Playで「AGEphone」と検索すればすぐ出てきます。
ステップ2:SIPアカウントを準備する
家の固定電話番号をAGEphoneで使うには、SIPアカウントが必要です。
たとえば「FUSION IP-Phone SMART」なら、ネットで無料登録できます。ひかり電話を契約中なら、NTTルーターの設定画面からも確認できます。
ステップ3:ルーターの設定(必要に応じて)
- ポート開放(SIP/UDP 5060番など)
- DDNS設定(IPアドレスが変動する環境で必要)
ステップ4:AGEphoneアプリに設定を入力
AGEphoneの設定画面に、先ほど取得したSIP IDやパスワードを入力します。
ステップ5:テスト通話で確認!
設定が完了したら、スマホから電話をかけてみましょう。ちゃんとAGEphoneが使えていれば、家の電話番号で発信できるはずです。
逆に、固定電話にかけてAGEphoneが着信すれば、受信も成功です!
AGEphone設定手順(スクショ付き)
ここでは、スマホにAGEphoneをインストールして、SIPアカウントを設定する具体的な流れを紹介します。
画像を見ながら進めれば、はじめての人でも迷わず設定できますよ。
① App Storeで「AGEphone」を検索
まずはApp Storeを開いて「AGEphone」と入力して検索しましょう。
オレンジ色で「IPP」と書かれたアイコンが目印です。

② ホーム画面からAGEphoneを起動
インストールが完了したら、ホーム画面に追加されたAGEphoneアプリをタップします。
アプリを起動すると、初期設定画面が開きます。
③ 「SIPアカウントの新規登録」を選択
初回起動時には、SIPアカウントの新規登録画面が表示されます。
ここで、以下の情報を入力します:
- ユーザー名(例:050xxxxxxx)
- パスワード(SIPサービス提供元で発行されたもの)
- ドメイン(例:sip.fusioncom.co.jp)

④ テスト通話して確認しよう!
- AGEphoneを開いてダイヤル画面から発信テスト
- 別の電話から家の番号にかけて着信テスト
どちらも正常に通話できれば、設定成功です!
自宅外から使う場合の注意点
自宅のWi-Fiにつながっているときは問題なくAGEphoneが使えるのに、外に出ると着信しなかったり、通話できなかったり…。こんな症状、ありませんか?
それ、実は「ルーターの設定」が原因のことが多いんです。
① SIPはインターネット越しのやりとりが苦手?
AGEphoneは「SIP(シップ)」という通話用の通信方式を使っています。これは基本的に、インターネットを通じた“直接通信”を行う仕組みです。
でも、多くの家庭用ルーターには「NAT(ナット)」という通信の壁があり、これが原因でAGEphoneの通信が途中で遮断されてしまうんです。
② 解決策その1:ポート開放(ポートフォワーディング)
ルーターに「この通信はAGEphoneに届けていいよ」と教える設定が「ポート開放」です。
必要なポート番号の一例:
- SIPポート:UDP 5060
- RTPポート(音声):UDP 16384〜32767(必要に応じて)
③ 解決策その2:STUNサーバーの利用
STUNとは、NAT越しの通信をサポートしてくれる便利な仕組みです。
AGEphoneでは、設定画面でSTUNサーバーのアドレスを入力できます:
stun.l.google.com:19302
④ 解決策その3:DDNSでIPアドレスの変化に対応
多くの家庭では、インターネットの接続先(IPアドレス)が定期的に変わります。
これを解決してくれるのがDDNS(Dynamic DNS)です。
- No-IP
- Dynu
⑤ セキュリティにも注意しよう
- 使っていないポートは閉じる
- パスワードは強固に
- ファームウェアは最新版を
AGEphoneのメリット・デメリット
AGEphoneを導入してみて感じる「良い点」と「気をつけたい点」をまとめました。
メリット①:固定電話をスマホで使える快適さ!
- 留守中でも固定電話の着信が取れる
- 自分のスマホで家電番号から発信できる
- 子どもが家にいても、親が出先で対応できる
メリット②:通話料の節約につながる
FUSION IP-Phone SMARTの例:
- 固定電話宛:8円/3分
- 携帯電話宛:16円/1分
メリット③:設定さえできれば、あとは放置でOK
アプリがバックグラウンドで自動着信、毎回の操作不要。
デメリット①:設定にやや知識が必要
- ポート番号やDDNSなどの知識が必要
- ルーター設定に不慣れだと難しく感じる
デメリット②:通信環境に左右される
- Wi-Fiやモバイル回線の品質で通話品質が変わる
デメリット③:電池の消耗が少し増える
常時接続によるバッテリー消費に注意。
おすすめの機器・サービス(Amazonアフィリエイト)
① ひかり電話対応ルーター
AGEphoneをひかり電話と連携させるには、NTTの「ひかり電話対応ルーター」があると便利です。
② IP電話サービス:FUSION IP-Phone SMART
- 050番号が無料で使える
- 月額無料、通話料も格安
③ DDNSサービス:Dynu
動的IP環境でも安定運用が可能に。
④ 安定したWi-Fiルーター
BUFFALO Wi-Fi 6 無線LANルーター WSR-5400AX6
トラブルシューティングQ&A
Q1. 通話ができない・相手に声が届かない
A: SIPアカウントの設定情報が間違っているか、ポートが閉じている可能性があります。
- ドメインやパスワードの入力を再確認
- ルーター側のポート(UDP 5060)を開放
- STUN設定を使用(例:
stun.l.google.com:19302
)
Q2. 着信がこない・通知が鳴らない
A: スマホのバッテリー設定や通知設定を見直しましょう。
- iOS:「Appのバックグラウンド更新」をON
- Android:「バッテリー最適化」から除外
- Wi-Fiのスリープ設定も要チェック
Q3. 通話の音質が悪い/ブツブツ切れる
- ルーターとの距離を近づける
- 再起動や、電波の強い場所への移動
Q4. 何をやってもダメなときは?
一度設定を削除して再登録するか、他のSIPアプリで検証してみましょう。
他にもある!スマホで使えるIP電話アプリ
① Bria Mobile
- 高音質・高機能だが有料(月額課金)
- ビジネス用途に最適
② Zoiper
- 無料で使える人気アプリ
- 多少の英語表記があるが慣れれば便利
③ Linphone
- セキュリティ重視だが上級者向け
初心者にAGEphoneをすすめる理由
- 日本語完全対応
- 設定がシンプルで家庭利用に最適
- ネット上に情報が多い
まとめ:スマホで家の電話、もう夢じゃない
この記事では、スマホを使って自宅の固定電話をどこでも使えるようにする方法として、AGEphoneというIP電話アプリをご紹介してきました。
「家にいないと電話が取れない」
「固定電話にかかってくる重要な連絡を逃したくない」
そんな悩みを持っている方にとって、AGEphoneはまさに「今すぐできる現実的な解決策」です。
記事の振り返り
- AGEphoneは、スマホで家の電話番号を使える無料アプリ
- ひかり電話やIP電話サービスと連携すれば通話料も節約
- 外出先でも使うにはルーター設定やDDNSなどが必要
- 少しだけ設定のハードルはあるけど、一度やれば快適
あなたにもできる、という安心
このページをブックマークしておいて、少しずつ進めてみてください。
一歩踏み出せば、明日からはスマホがあなたの「家の電話」になりますよ。
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