在宅ワークや副業で、自宅のPCに外出先からアクセスしたいと感じたことはありませんか?そんなときに便利なのが、VPN(仮想プライベートネットワーク)を使ったリモート接続です。本記事では、Windows Homeエディションでも使える方法を含め、セキュアに自宅PCへ接続する方法を解説します。
リモートデスクトップの基本
Windowsには標準で「リモートデスクトップ接続(RDP)」という機能がありますが、Homeエディションではホスト(接続される側)として使えません。代替として以下の2通りの方法があります:
- VPN + RDP(Proエディション向け)
- AnyDeskやChromeリモートデスクトップ(Homeエディション対応)
必要な環境と事前準備
以下のものが必要になります:
- VPNサーバー構築用のPC(自宅に常時起動しているPC)
- VPN接続先のPC(Windows 10/11 Pro推奨、Homeは代替手段)
- ルーターの設定(ポート開放)
- DDNSの取得(グローバルIPが固定でない場合)
ステップ1:SoftEther VPNの導入と設定
SoftEther VPNは無料で使える高機能なVPNソフトウェアです。以下の手順で導入します:
- SoftEther公式サイトからVPN Serverをダウンロード
- インストール後、VPN Server Managerで管理
- 仮想HUBを作成し、ユーザーアカウントを設定
- “L2TP/IPsec”、”OpenVPN”、”SSL-VPN”のいずれかを有効にする(スマホから接続したい場合はL2TPが簡単)
ステップ2:ルーターのポート開放
SoftEther VPNを外部から利用するには、ポート開放が必要です。一般的に以下のポートを開放します:
- TCP 443(SSL-VPN)
- UDP 500, 4500(L2TP/IPsec)
- TCP 5555(任意)
ルーターの管理画面にアクセスし、ポートマッピングやポートフォワーディングの設定を行いましょう。
ステップ3:DDNSサービスでドメイン取得
ISPからのIPアドレスが変動する場合、DDNS(ダイナミックDNS)を利用してドメイン名でアクセスできるようにしましょう。おすすめは以下のサービス:
- No-IP(無料で利用可)
- Synology DDNS(NASを使っている人向け)
ステップ4:VPN経由でリモート接続する
VPN接続ができたら、次はリモートデスクトップ(RDP)で接続します。
- Windows PCのリモート接続を許可(Pro版のみ)
- クライアントPC側で「リモートデスクトップ接続」アプリを起動
- VPN接続後、192.168.x.x形式のローカルIPで接続

Homeエディションでの代替手段
Windows HomeはRDPの「接続される側」に非対応なので、以下のツールを使いましょう:
- Chromeリモートデスクトップ:Googleアカウント連携で簡単
- AnyDesk:高速かつ商用利用も対応(無料あり)
これらのツールはVPN構築不要で、インストールしてアカウント認証するだけで接続できます。
おすすめのVPN対応ルーター
VPNを安定して使うには、VPNパススルー対応・ポート開放がしやすいルーターが必要です。以下の商品がおすすめ:
TP-Link Archer A10
高速Wi-Fi + VPNパススルー対応 + 安定性抜群
セキュリティを確保するために
VPNを使うことで通信は暗号化されますが、ユーザー名・パスワードの管理や、ルーターのファームウェア更新などの基本的なセキュリティ対策もお忘れなく。

まとめ:VPN接続で安全・快適なリモートワークを
VPN + リモートデスクトップの組み合わせは、自宅PCに安全にアクセスできる強力な手段です。Pro版であればRDPでの直接接続が可能、Home版であればAnyDeskやChromeリモートを活用することで、同様の体験が得られます。
本記事の手順を参考に、自宅ネットワークに安全なトンネルを開通させて、どこからでも快適な作業環境を手に入れてください!
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